【2024年版】エントリー条件からコースの難易度まで!世界6大マラソン(World Marathon Majors)についてまとめてみた

レースレポート
6レース全て走破したランナーに与えられるメダル

マラソン大会は世界に数えきれないほどありますが、その中でもWorld Marathon Majors、世界6大マラソンと呼ばれる大型マラソンが存在します。どれも参加者が数万人を超える大規模なものであり、世界中のランナーが目標とするためエントリー抽選の倍率が高かったり、自分のフィニッシュタイムを提出しなければならないなど、スタートラインにたどり着くだけでも大変なレースばかりです。

これらのマラソンはある程度速いランナーであれば難なく参加できるものから、特別な条件を満たさなければならないものまで、様々です。管理人マサトの目標は6大マラソンを全て完走することなので、この記事ではそんな6大マラソンの情報をまとめたいと思います。

World Marathon Majors(以下WMM)とは

WMMとは世界主要マラソン大会をポイント制で行われる陸上競技シリーズです。これらのレースでは着順に応じてポイントが与えられ、全てのレースが終わった時点で一番ポイントが多いランナーが優勝となり、賞金が与えられるシステム。今では最大2レース分のポイント合計で勝負するらしいですね。1位は25ポイントが与えられますが5位は1ポイントとほとんど貰えず、どれだけシビアなシステムかが分かります。4年に一度のオリンピックや、2年に一度の世界陸上のマラソンもカウントされますが、これらの大会が無い年は6つの都市型マラソンのみでシリーズが展開されます。

それぞれ大会でも個別に賞金が設定されるため、これらの大会では世界のトップランナーが先頭を走りレベルの高い駆け引きが繰り広げられます。

しかしトップランナーの集団はせいぜい数十人くらいで、後に続く数万人の参加者のほとんどは市民ランナーです。

管理人マサトの達成度

イベン参加年タイム
東京20133:12:09
ボストン2024
ロンドン未走
ベルリン未走
シカゴ未走
ニューヨーク20192:58:45

2012年8月、当時まだマラソン未経験だった私は何を思ったか東京マラソンにエントリーしてしまい、運良く参加権を得ました。2013年は東京マラソンが6大マラソンに数えられた最初の年でしたが、私のフルマラソンワースト記録は未だにこのレースです。

2019年ニューヨークではかなり準備不足でしたが、なんとかサブ3は達成できました。

ボストンは2024年に走る予定です。ベルリン、シカゴは時期が被るのでどんなに急いでも2年かかるでしょう。ロンドンを走るのはいつになることやら…

WMM、それぞれの特徴

参加方法について:どのレースにも一般枠として参加費を支払いエントリーする方法と、チャリティー枠やツアー枠などを獲得する方法があります。

チャリティー枠とは慈善活動を行う団体を選び、その団体の活動資金を募金として集めるなどの条件付きでレースに参加する方法です。「○○マラソンで頑張りますので、募金をお願いします」と、いろいろな人にお願いして回る必要があるわけです。もちろん自腹で条件を満たすこともできますが、相場は一万㌦くらいなので相当懐が深い人でないと無理です。(逆に言えば、どのレースも一万㌦くらい出せれば参加できます)

ツアー枠とは、旅行会社が行うツアーの一環としてマラソン大会に参加できる、というものです。こちらはレース参加だけでなく、空港からの移動やホテルの手配、レース後の観光など何から何まで世話を焼いてくれるらしいですが、この方法もそれなりの資金がかかります。

この記事ではチャリティー枠、ツアー枠については書きません。私自身これらの枠で出場した経験がなく、お金も人脈もないので書いていて虚しくなるのが理由です(涙目)。

東京

上記の通り、2013年からWMMに加えられたレースです。このブログを日本語で読んでいる方には恐らく一番身近なレースでしょう。Majorsの中では唯一アジア圏で行われるレースです。参加者は男女合計38,000人(2024年)。

開催時期

2月から3月に開催されます。ウィキペディアによると2018年以降は3月開催になったようです。

2024年は3月3日に開催されます。

エントリー

参加資格

エリート、準エリート、一般参加など、参加枠によって条件が異なります。細かい条件は開催年によって異なるので、詳細はオフィシャルサイトを確認して欲しいのですが、大体のイメージは以下の通りです。(出典:Wikipedia

  • エリート
    • 男子 – マラソン2時間21分、ハーフマラソン1時間01分00秒、10 km(ロード)28分00秒以内
    • 女子 – マラソン2時間52分、ハーフマラソン1時間11分00秒、10 km(ロード)32分00秒以内
    • 日本陸上競技連盟が推薦・招待する国内外の男女競技者
  • 準エリート RUN as ONE
    • 提携大会からの推薦で、推薦目安は男子2時間55分以内、女子3時間45分以内など。
  • 一般参加の部
    • 大会当日満19歳以上で、6時間40分以内に完走できる者。
  • 一般参加の部(チャリティランナー)
    • 一般参加の部の参加資格を有し、指定の条件で東京マラソン財団に寄付を行った希望者。先着3000人。
  • 一般参加の部(プレミアムメンバー)
    • 「ONE TOKYO プレミアムメンバー」は優先的に抽選を受けられる。
    • また、未入金者が出た場合の2次抽選も受けられる。
    • そのため、一回のエントリーで、プレミアムメンバー・一般参加・二次抽選の権利が受けられる。
  • 車いす(エリート)
    • 日本陸上競技連盟が推薦・招待する国内外の男女競技者。
    • IPC公認大会で、男子1時間50分以内、女子2時間以内の記録を有する者。
  • 車いす(一般)
    • 2時間10分以内に完走できる者。
エントリー方法

オンライン手続きでエントリーとなります。

費用

2024年の参加費は国内ランナーが1万6500円、海外ランナーはドル支払いで、160ドル。

コース

オフィシャルサイトでコースの詳細が見れます。2024年のコースはUターンの折り返しが4か所と、意外と多いです。Uターンが苦手な人は練習しておきましょう。

私が参加した年は東京ビッグサイトでフィニッシュでしたが、2024年は東京駅前でフィニッシュとなります。

個人的な所感

私が参加した時(2013年)、一番困ったのはトイレでした。海外レースでは必ずスタート前に仮設トイレが用意されていて、清潔さはありませんが用は足せるようになっています。しかし東京マラソンではスタート付近にトイレがほとんど用意されておらず、数少ないトイレには長蛇の列。結局5キロ地点の公衆トイレまで我慢しました。今年(2023年)の大会では外国人ランナー達がスタート前に道路脇や車道真ん中の植木に放尿している様子が動画になって炎上していました。私もそんなところでおしっこするなんて!という怒りがこみ上げた反面、自分もスタート前の尿意で大変な思いをしたので気持ちは痛いほど分かりましたし、外国のランナーはスタート前にトイレが用意されていることが常識だと思っている場合もあり、これは大会側でも改善の余地があるのでは、とも思いました。

一人二人が例外的にやっているならまだ個人を責める気持ちも分かりますが、ここまで数が多くなると構造的な問題だと言わざるを得ないと思います。

ボストン

創立されたのは1897年と、歴史の深いマラソンレース。その高い知名度のせいか、2013年には爆弾テロのターゲットとなり、5名の死者と299名の負傷者が出ました。世界の主要マラソン大会では初めて女子の参加を認めた大会でもありますが、認めるに至るまでの道のりも決して平坦なものではありませんでした。1967年の大会では参加が認められていないにも関わらず、Kathrine Switzer(キャサリン・スワイツァー)という女性ランナーが出場し、途中でレースマネジャーに力づくで止められそうになったのにも関わらず完走し、ボストンマラソン初の女性完走者となりました。当時、女性は医学的にマラソンを走るのは不可能だと言われていたのです。人間はどれだけ無知であるかが分かる例ですね。

ちなみに英語の教科書に載っているキング牧師が率いた黒人公民運動が行われていたのもこの時期です。たった60年ほど前でも性別や人種によるあからさまな差別が横行していたことを考えると、人類はつい最近まで極端な差別を許容し、それはあらゆる形で現在も続いていることを改めて考えさせられます。(これはなんのブログだ?)

ボストンマラソンと女性ランナーの歴史についてはこちらの記事をご参考ください。

開催時期

4月の第三月曜日がアメリカではPatriot’s Day(愛国者の日)という祝日であり、その日の一大イベントとして開催されます。

2024年の開催日は4月15日です。

エントリー

参加資格

参加するためには下表の規定タイムを満たしている記録を提示する必要があります。

年齢グループ男子女子ノンバイナリー
18-343:003:303:30
35-393:053:353:35
40-443:103:403:40
45-493:203:503:50
50-543:253:553:55
55-593:354:054:05
60-643:504:204:20
65-694:054:354:35
70-744:204:504:50
75-794:355:055:05
80以上4:505:205:20

参加者数には上限があり、参加希望者数が上限を上回る場合、ランナーの数が上限ぴったりになるまでこの規定タイムが繰り上げられます。つまり、参加希望者が多い年はこの表のタイムを満たしていても参加が認められない可能性があるということです。2021年はコロナの影響で参加者数の上限が2万人(通常の約⅔)だったので、参加資格が与えられるタイムが規定タイムより7:47秒も繰り上げられました。例として20歳の男性の場合は、2:52:13より速い持ちタイムがないと参加できないことになります。

この規定タイムの速さが、ボストンマラソンが市民ランナーの登竜門的な文脈で語られる理由です。規定タイムの繰り上げは2022年、2023年ともありませんでしたが、2024年はどうなるのでしょうね。私はつい先日応募したばりなので楽しみです。

方法

申し込みはオンライン手続きです。
2024年の大会申し込み受付の期間は9月11日から15日までと、とても短かいものでした。将来参加を希望されている方は、受付期間を調べておいてリマインダーを設定しておくことをおすすめします。
規定タイムを満たすための記録は2022年9月1日から2023年9月15日までの期間中のレースに限られます。意外と認められる期間が短いため、計画的に記録を狙えるレースに出場する必要が出てきます。

費用

2024年ボストンマラソンの参加費は230㌦です。

参加が認められた場合のみ、申込時に登録したクレジットカードから引き落とされます。

コース

ボストンマラソンで有名なのは約32キロ地点で立ちはだかる登り坂、その名もHeartbreak Hill(心臓破りの坂)でしょう。「30キロの壁」と言われるように、ランナーによってはこのあたりでハンガーノックを起こし、足を前に出すのが急に困難になります。このタイミングで坂を登らせるというところに、コースを考案した人のサディスティック性が伺えます。

心臓破りの坂のインパクトが強すぎてあまり語られないのですが、実は32キロ地点に到達するまでのコースも要注意です。ボストンマラソンはコース全体で見ると標高差が約マイナス140メートルで、この標高差のほとんどをスタートから25キロ地点までで下って消化します。ボストンマラソンでは例え世界記録となるタイムを出しても公式記録として認められないのは、この標高差によるもの。下り坂はスピードを出しやすいのでランナーにとって有利に働きそうですが、実は下り坂は平地以上にランナーの脚に疲労とダメージを与えます。その下り坂特有のダメージを25キロに渡って脚に蓄積し続けるため、スピードが出るからと調子に乗ってこの地点までオーバーペースで走り続けたランナーは残りの17キロを苦しみ続けることになります。

ある程度コースの難所を把握して臨まないとひどい目にあう、上級者向けのコースと言えます。

個人的な所感

ボストンマラソンに出場できるランナーは市民ランナーの中でもトップ数%なので、出場者はどこか頭のネジが外れた情熱的なランナーが多いと聞きます。私もランニングに対してただの趣味の範囲ではない情熱のかけ方をしているので、ボストンマラソンに出れば似たようなランナーに囲まれて走れると思うと本当に楽しみです。2024年の申込は既に申請したので、何事も無く通ることを祈ります。

ロンドン

イギリスの首都ロンドンで開催される、1981年に創立されたマラソン大会。
市民ランナーにとっては、WMMの中で一番出場する難易度が高いマラソン大会だと思われます。

開催時期

2024年の開催日は4月21日。

エントリー

チャリティー枠、ツアー枠以外で出場する方法は抽選による一般参加チャンピオンシップ枠になります。英国在中者には他にも方法がありますが、ここでは割愛します。

抽選枠

この一般参加の抽選は近年、倍率が25倍という話を聞くくらいシビアで、かなり運が良くないと出場権が得られません。しかも公式サイトによると、海外からの参加者が飛行機で移動することによって排出される二酸化炭素を減らすため、海外参加の枠をさらに減らす方向を匂わせています。環境保全の観点ではこれも仕方がない措置なのかもしれませんが、今後ますます出場が難しくなるのは間違いありません。

チャンピオンシップ枠
距離男子女子
フル2:403:14
ハーフ1:12:301:28:00
2023年のチャンピオンシップ枠タイム。AIMS公認コースでの記録のみ有効。

←の表のタイムを満たす記録を持っているランナーはチャンピオンシップ枠で出場することができます。この表は2023年のもので、2024年の規定タイムはまだ発表されていません。

AIMS(国際マラソン・ディスタンスレース協会)という団体に公認されたレースで出した記録でなければなりませんが、日本では24ものレースが公認されていますので、一度リストを確認することをおすすめします。私はアメリカ在中ですがアメリカでは10のレースしか公認されていません。そういう意味では日本はマラソン先進国だと言えます。

費用

海外から出場する場合は出場日に120ポンド、さらに二酸化炭素の排出をオフセットする分として26ポンド徴収され、合計146ポンドとなります。

コース

2023年のレースではケルビン・キプタム選手がマラソン史上2位の記録を叩き出しました。世界トップクラスの高速コースとされています。高低差も最初の5キロ地点あたりでガクンと落ちる事を除けば、平坦な道が続きます。ロンドンの名所も数多く回ることができ、一度は走ってみたいコースです。

個人的な所感

英国外から参加するのがかなり難しいレース。抽選の倍率が25ともなると、市民ランナーが参加するためにはツアー枠が一番現実的でしょう。チャリティー枠も寄付金以外にも現地での奉仕活動が求められることがあるという話も聞きますので、日本やアメリカから参加する場合は厳しいです。

私は今のマラソンPBが2時間42分台なので、もっと速くなって2025年にはチャンピオンシップ枠で出られるかも…と淡い期待を抱いております。しかしチャンピオンシップ枠の難点は年齢グループに分かれていないため、年を重ねるごとに出場するのが難しくなってしまうこと。だからなるべく早く参加しなくてはと、焦りを感じてしまう自分がいます。

ベルリン

この記事を書いている今、2023年のベルリンマラソンが二日後に迫っています。2022年の大会でマラソン男子現世界記録を出したキプチョゲ選手が再挑戦することもあり、ランニング界が注目するレースです。

開催時期

開催日は毎年9月の最終日曜日。
よって2024年の開催は9月29日になります。

エントリー

一般抽選枠とFast Runner(準エリート?)枠があります。

一般抽選

一般抽選の倍率は約3倍と、ロンドンマラソンの25倍と比べるとかなり現実的な数字です。毎年抽選に応募していれば数年で出場できる見込みのある大会です。

Fast Runner枠
年齢男子女子
44歳以下2:453:00
45歳以上
59歳以下
2:553:20
60歳以上3:254:10
Fast Runner枠規定タイム(2023年)

←のタイムを満たしていれば、Fast Runner枠として抽選無しで出場できます。しかし御覧の通りかなりレベルが高いです。年齢グループがあるだけ、ロンドンのチャンピオンシップ枠と比べるとマシですが、グループ分けもかなり大雑把なので年齢によってはこの枠は現実的ではないでしょう。45歳と59歳では同じ2:55でも難易度がかなり変わります。できればもう少しグループを細かく分けて欲しいです。

費用

2023年は一般抽選、Fast Runnerどちらも163ユーロです。

コース

ベルリンの名所を回ってスタート地点に帰ってくる、オーソドックスなコースです。
数多くの世界記録が生まれたコースであり、平坦で走りやすく、好タイムを狙いやすいコースと言えるでしょう。ただ海外から参加する場合は、どうしても移動に体力を使ってしまうのでPBを狙うならレースの数日前からベルリン入りして体調を整える必要があるでしょう。

個人的な所感

私は英語と日本語のバイリンガルですが、ドイツで開催されるベルリンマラソンはWMMの中では唯一言語の壁に苦労しそうなレースです。ようやくFast Runner枠に応募できる持ちタイムも入手したので、来年出れたらいいな~...

シカゴ

約4万人のランナーが参加する大型マラソン。
WMMの中では出場条件を満たすのが比較的ラク

開催時期

毎年10月の第二日曜日。
2024年は10月13日となる予定。

エントリー

年齢男子女子ノンバイナリー
16-293:053:353:35
30-393:103:403:40
40-493:203:503:50
50-593:354:204:20
60-694:005:005:00
70-794:305:555:55
80以上5:256:106:10
2023年の規定タイム

まず規定タイムを満たしている応募者に優先的に出場枠を与え、その後で余った枠を抽選で配当するシステムとなっている。ボストンマラソンのタイム表と比べるとわかるが、規定タイムが10分ほど遅く設定されている。

また抽選枠も倍率は2倍程度と、WMMのなかでは最も低い倍率となっています。

方法

オンライン手続きでエントリーとなります。

費用

参加費は国内からは230㌦、海外からの出場は240㌦。

コース

平坦で高速なコースとして知られており、過去に何度も世界記録が樹立されている。

個人的な所感

出走するための壁がもっとも低いという事は、最も後回しにしやすいということなので、私はWMMの中では最後に走ろうと思っているレースです。

ニューヨーク

正式名称はニューヨークシティマラソン。
参加者数は5万人を超え、WMMの中でも最も規模の大きなレースです。

開催時期

11月の第一日曜日。
2024年は11月3日に開催ということになります。

エントリー

シカゴマラソンと同じく、まずは規定タイムを満たしているランナーに優先的に出場枠を与え、その後で余りを抽選で配当する。

年齢男フル男ハーフ女フル女ハーフ
18-342:531:213:131:32
35-392:551:233:151:34
40-442:581:253:261:37
45-493:051:283:381:42
50-543:141:323:511:49
55-593:231:364:101:54
60-643:341:414:272:02
65-693:451:464:502:12
70-744:101:575:302:27
75-794:302:076:002:40
80+4:552:156:352:50
2023年のタイム表。ノンバイナリーの規定タイムは女性と同じ。

←の表からわかるように、他のレースと比べ細かくグループ分けがされているところにこだわりを感じます。規定タイムはボストンマラソンよりも速いため、市民ランナーには達成が難しい。提出するタイムはもちろん認定されたコースで達成されている必要があります。

ここは意見が分かれるところだと思いますが、人によってはハーフのタイムの方が規定タイムに届きやすいと思います。私はスピード型なのかもしれませんが、フルを2:53で走るよりはハーフを1:21で走る方が楽だと思います。ハーフの方が短期間で何度も挑戦できるので、個人的にはハーフに集中して挑戦し規定タイムを満たすことをおすすめします。

費用

参加費は295㌦です。

コース

ニューヨークシティは5つの小さな島と地域が橋で繋がることで構成されています。それらの地域を、全て走り抜けるレースなので、島を繋ぐ大きな橋も走って超えます。橋は中心部が盛り上がるような構造なので、必然的に上り坂→下り坂となります。沿道では大勢の人が応援してくれていて、走っていて飽きないレースですが、好タイムを狙うのは難しいと思います。

余談ですが、ゴール地点がセントラルパーク内にあるため、フィニッシュした後も数キロ歩いて移動する必要があります。その辺は覚悟しておきましょう。

個人的な所感

私がこのレースを走ったのは2019年でしたが、とても良く管理された大会だと感じました。特にランナーを待機エリアからスタートに移動させる際、混雑にならないよう小グループに分けて動かし、しかもその過程で必ず仮設トイレの前を通過させるという徹底ぶり。トイレはお世辞にもキレイとは言えないものの、スタート前にトイレに行きたいランナーの気持ちをうまく汲み取った仕組みだなと感心しました。

レース後に街を歩いていると、完走者が貰えるメダルを首にかけて歩いている人がいて、その人達がお互いを称えあうというシーンをよく目にしました。私は感覚が日本人的なのかメダルを首にかけて外を歩くのは羞恥プレイに等しいのですが、我慢して私も真似することで他のランナーと繋がることができました。ランニングには「競争」という側面もあるけど、基本は「支えあい」なんだなあと改めて認識することができました。

6つ全て走破すると...

さて、世界6大マラソンの紹介はとりあえずここまでです。
さすがに最初から最後まで一気に読んだという人はいないと思いますが、お疲れ様でした。

WMMのレースを全て走破した人にはWMM Six Star Medalというメダルが与えられます。
これを目標の一つとしている市民ランナーも多いと思います。

7つ目のレースがある!?

さて、6つのレースを走破し、ボスをすべて倒してゲームクリアした気分になってみたいものですが、実はこの記事を書いている時点でWMMにもう一つレースが加わる可能性が噂されています。

毎年九月にオーストラリアで行われるシドニーマラソンが7つ目のレースに名乗りを上げているらしいのです。2024年までにこれが認められるとは思えませんが、近いうちにWMMは世界7大マラソンとなる可能性があり、全て走破するのがより難しくなると思われます。

しかし現WMMは6レースのうち3レースがアメリカで開催されていて、6レース全てが北半球の地域で開催されているなど、地理的な偏りがあるのも事実です。そしてランナー人口が世界中で増加傾向にある中で、レース数を増やす事は参加者が各レースに分散し抽選枠の倍率を下げることにも繋がります。シドニーには十分にWMMとして数えられる資格があると思いますので、今後はもっとWMMの輪が広げてもらって、我々市民ランナーに挑戦する機会を与えて欲しいと思います。

Comments

  1. Satomi says:

    ご投稿が皆面白く読み耽ってしまいました♪ 私も米在住で今年(2024年)またボストンを走ります! 既に公式ジャケットをGETしました(フライト時から着用してボストン入りするランナーが多い)。
    ベルリンは驚くほど英語が通じますのでご安心を。ロンドンはRunbukというツアー会社を利用しました(決して安くはないですが非常に充実した内容で大満足)。シカゴはWMM中、一番のお気に入りですこれからが楽しみですね。
    9月にはWMM認定最終選考中のシドニーマラソンを走って来ます。WMMに公式認定され次第、今年の完走者に★が与えられるとのこと、未来の7th Starを先走って取ってきます!

    • masato.run says:

      コメント頂きありがとうございます!このコメントだけで10記事くらい書けそうなくらい活力をもらいました。

      私はまだボストン公式アパレルは何もGETしてませんが、私も真似してフライト時から着て気分を上げていこうかな~と考え始めてしまいました。
      ベルリンでは英語が通じると聞いてホッとしました。でも挨拶くらいは現地の言葉でしたいので勉強していこうと思います。ロンドンはやはりツアー枠が一番確実なんですね...チャンピオンシップ枠取得に失敗しても、ツアー枠があると考えてプレッシャーを解くことにします。私もシカゴは本当に楽しみです!

      今年のシドニー完走者にも★が与えられるとは知りませんでした!認定前に先取りするという手があったとは...私もまだまだ情報収集不足です。この記事も修正しないとですね。米からシドニーまでは長旅で時差も激しいので大変と思いますが、見事7つ目の★ゲットできた暁にはご連絡ください!Six Starの特別メダルは6つ目のマラソン完走時に授与されますが、認定後に★が与えられる場合はメダルは認定後に輸送、となるのでしょうか。どんな対応になるのか楽しみですね。

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